鳥インフルエンザによるパンデミック

2003〜2005年(ねん)の間(あいだ)、アジアは鳥(とり)インフルエンザによるパンデミックの脅威(きょうい)に震え(ふるえ)ていました。パンデミックは何十年(なんじゅうねん)かに一度(いちど)世界(せかい)を震撼(しんかん)させており、遥か(はるか)昔(むかし)のペストを筆頭(ひっとう)に、1918年(ねん)のスペイン風邪(かぜ)、1957年(ねん)のアジア風邪(かぜ)、1968年(ねん)の香港(ほんこん)風邪(かぜ)などといった流行病(はやりやまい)によって沢山(たくさん)の人間(にんげん)が命を落とし(いのちをおとし)ました。この中(このなか)にあって、鳥(とり)インフルエンザは過去(かこ)のパンデミック以上(いじょう)に脅威(きょうい)となる可能性(かのうせい)を含ん(ふくん)でいます。というのも、鳥(とり)から鳥(とり)、鳥(とり)からペット、鳥(とり)から人(ひと)、ペットから人(ひと)へと感染(かんせん)するこのインフルエンザは、その発端(ほったん)が世界中(せかいじゅう)を飛びまわれ(とびまわれ)る「鳥(とり)」だからです。鳥(とり)には当然(とうぜん)翼(つばさ)があります。それは、島国(しまぐに)である日本(にっぽん)にも何の(なんの)障害(しょうがい)もなく飛ん(とん)で来(こ)られる事(こと)を意味(いみ)します。つまり、遠い(とおい)東南(とうなん)アジア諸国(しょこく)で発生(はっせい)しているからといって、何の(なんの)保障(ほしょう)にもならないという事(こと)です。国内(こくない)での鳥(とり)インフルエンザに対(たい)する対抗(たいこう)方針(ほうしん)としては、2003年(ねん)の10月(がつ)に厚生労働省(こうせいろうどうしょう)が設置(せっち)した、「新型(しんがた)インフルエンザ対策(たいさく)に関(かん)する検討(けんとう)小委員会(しょういいんかい)」が挙げ(あげ)られます。また、2004年(ねん)の8月(がつ)に「新型(しんがた)インフルエンザ対策(たいさく)報告書(ほうこくしょ)」を取りまとめ(とりまとめ)、その被害(ひがい)状況(じょうきょう)及び(および)今後(こんご)の展開(てんかい)についての予測(よそく)が成さ(なさ)れています。それによると、今後(こんご)鳥(どり)インフルエンザで日本(にっぽん)が受ける(うける)被害(ひがい)は、受診者(じゅしんしゃ)が1700〜2500万人(まんにん)、入院(にゅういん)患者(かんじゃ)が17〜53万人(まんにん)、死亡者(しぼうしゃ)が6.9〜16.7万人(まんにん)に上る(のぼる)だろうと推計(すいけい)されています。この報告書(ほうこくしょ)を元(もと)に、国(くに)及び(および)都道府県(とどうふけん)はワクチンを5ヶ年(かねん)計画(けいかく)で備蓄(びちく)し、新型(しんがた)ワクチンの開発(かいはつ)支援(しえん)を行う(おこなう)などの対抗(たいこう)手段(しゅだん)が発表(はっぴょう)され、徐々に(じょじょに)ではありますがパンデミックに対(たい)する危機(きき)意識(いしき)が芽生え(めばえ)ました。鳥(とり)インフルエンザの脅威(きょうい)が、ようやく日本(にっぽん)にパンデミックの存在(そんざい)を知ら(しら)しめたと言え(といえ)ます。

パンデミック

2003〜2005年の間、アジアは鳥インフルエンザによるパンデミックの脅威に震えていました。

パンデミック